不便益の効果
この研修は完全アナログの世界で、紙と鉛筆で経営、決算を進めます。パソコンを使えば、生産シミレーションも財表作成も簡単かもしれません。それでは自分の身体にしみこみません。
「不便益」とは京都大学 京都先端科学大学教授川上浩司教授が提唱している考え方です。
例えば、富士山の頂上までエレベーターを作ったら,どうでしょう.よけいなお世話というより,山登りの本来の意味がなくなります。ヒットを打てるように練習するのは大変だろうと,だれでも必ずヒットの打てるバットを作ったら,どうでしょう.これも同じですね.子供の頃,遠足のおやつは300円以内でした.もし,自由に好きなだけおやつを持ってきても良かったとしたら,どうでしょう?遠足前日に半日をつぶしてスーパーをうろつき,自分ならではの組み合わせを考え抜いたのは,今思えば楽しい思いでです。就職氷河期に,就活超勝ち組の学生がいました.コツを聞いたところ,新聞を取るのを止めたのだそうです.勝手に配達+口座引落しという便利方式を止めて,毎朝コンビニに行ってキャッシュで新聞を買う.これがコツだとのこと。不便で良かったことを私たちは「不便益」 と呼びます。